枚方法律事務所

介護料に関する判例


     在宅介護の1級3号の介護料額認定事例(’02年8月までの主な判例)


No.
 
判決日
裁判所
事故日
被害者
職業
自保ジャ掲載号
障害の内容
 (判決の表現による)
認定期間と認定介護料
93・12・03
最高裁
87・11・20
11歳男
小学生
(交民集26・6・1375)
右前頭葉脳挫傷・頭蓋骨骨折等
食事・排泄等の日常生活は誰かの監視の下、自分でできる。介護を必要とする程度は比較的軽度
平均余命年数
 (〜母親定年)1日1万6800円(職業付添人)×240日
        1日4500円(近親者)×125日
 (母親定年〜70歳) 1日4500円(近親者)
 (母親70歳〜)1日1万6800円(職業付添人)
2  99・02・26
東京地裁
90・04・22
27歳女
大卒会社員
1295 
頚髄損傷・膀胱直腸排泄障害・四肢完全麻痺
脳の機能は回復しつつある                            
平均余命年数
 (〜母親67歳)1日6000円(近親者介護) 
 (母親67歳〜)1日12000円(職業付添人)
3  98・11・12
大阪地裁
93・06・30
65歳男
鉄工所経営
1308
脳挫傷・外傷クモ膜下血腫等・高次脳機能障害
寝たきり
平均余命年数
 (〜妻70歳)1日3500円(近親者介護)     
 (妻70歳〜)1日10700円(宿泊付添人)・
4  98・11・30
大阪地裁
92・10・27     
19歳男
浪人生
1311
頚髄損傷・排泄障害・C6以下知覚障害
両腕を多少曲げる
食事、入浴、排便など全介助
 
平均余命年数
 (〜母親退職)10500円(職業付添人9時間 ・夜間近親者)
  (母親退職以降〜母親67歳)1日4500円(近親者介護)
 (母親67歳〜)1日14000円(職業付添人)
5  99・02・26
大阪地裁
96・05・16
20歳男
  ? 
1334
頚髄損傷・第8頚髄以下完全麻痺
両下肢全廃・膀胱直腸障害(但し1級8号)   
平均余命年数
 (〜母親平均余命)1日6500円(近親者介護)
 (母親平均余命〜)1日10000円(職業付添人)
6  00・01・21
横浜地裁
93・04・20
6歳女
小学生
1344 
脳挫傷・頭蓋底骨折・肺挫傷・肝腎機能不全 
側わん症・全介助状態
「イエス・ノー」の反応あり。笑い声あり
平均余命年数
 (〜母親67歳)1日6000円(近親者介護)
 (母親67歳〜)1日15000円(職業付添人)
7  00・03・23
横浜地裁
96・10・14
46歳男
会社員
1345
頭蓋骨骨折・急性硬膜外血腫等  
四肢麻痺 
 
平均余命年数
 1日6000円(近親者介護)
 (その他将来雑費1日2000円)
8  00・02・28
大阪地裁
93・04・02
6歳女
無職
1351
脳挫傷・硬膜下血腫・排尿排便失禁等
左手の基本動作可能・座位可能・歩行不能
立ち上がりは支持があれば可能       
平均余命年数
 (〜父67歳)1日6000円(近親者介護)
 (父67歳〜)1日10000円(職業付添人)
9  00・03・10
広島地裁
93・08・11
4歳男
無職
1351
急性硬膜下血腫等・簡単な単語で意思疎通可能
職業付添人(宿泊付添人)・意尿意伝達可能、座位5分介助立位10分、介助あれば数b歩行
平均余命年数
 (〜母親67歳)1日5000円(近親者介護)
 (母親67歳〜)1日10000円(職業付添人)
10  00・02・29
大阪地裁
95・05・21
20歳男
大学生
1359
胸髄損傷・両下肢完全麻痺 

 
平均余命年数
 (〜母親67歳)1日5000円(近親者介護)  
 (母親67歳〜)1日10000円(職業付添人)
11  00・04・14
大阪地裁
96・03・19
74歳女
主婦
1359
頭部外傷後せん妄、見当識障害等

 
平均余命年数
 年間457万500円(職業付添人の実費相当額
             1日1万2521円)
12  00・03・27
大阪地裁
96・02・28
70歳女
家事従事者
1359
外傷性クモ膜下出血・右硬膜外血腫等
寝たきり  
 
平均余命年数
 1日4500円(近親者介護) 
 
13  00・07・24
大阪地裁
95・11・11
16歳男
高校生
1364
頭部外傷V型
四肢麻痺・経管栄養・気管切開       
 
平均余命年数 
 1日10000円
 
14  00・11・28
東京地裁
95・08・03
20歳男
専門学校生
1388
頚髄損傷・膀胱障害を伴う四肢麻痺
体温調整障害  
ストローで水を飲むことができる
平均余命年数
 1日18300円
 (1日28460円の一部請求の全額を認容)
15  01・05・29
徳島地裁
98・03・19
54歳男
会社代表者
1405
頚髄損傷・四肢麻痺
呼吸及び尿路系に合併症の蓋然性が高い                   
平均余命年数
 1日6000円(近親者介護)
 
16  01・07・18
神戸地裁
98・03・05
49歳男
タクシー運転手
1409
(詳細不明) 平均余命年数 
 1日10000円(家族・介護人を問わず)
 
17  01・07・31
東京地裁
98・12・10
24歳男
大学生
1415
脊髄損傷・胸髄以下完全麻痺
車の運転可能
平均余命年数
 1日6000円
18 01・09・14
横浜地裁
95・07・25
30歳女
大学講師
1420
脳挫傷等・遷延性意識障害 平均余命年数 
 (〜母親67歳)1日6000円(近親者介護) 
 (母親67歳〜)1日10000円(職業付添人)
   他1日1000円の介護雑費
19 02・05・23
大阪高裁
95・06・25
7歳男
小学生
1457
脳挫傷等・遷延性意識障害 平均余命年数
 (〜父親67歳)1日1万4000円(母主・父補助的介護)
 (〜母親67歳)1日1万5600円(母主・職業的介護者による補助介護)
 (母親67歳〜)1日1万5600円(職業的介護者主・補助的介護)
20 02・07・30
大阪地裁
岸和田支
99・09・06
10歳男
小学生
脳挫傷等・遷延性意識障害 平均余命年数
 1日2万円

No.19は永嶋靖久が担当しました。この表は、No.19の裁判で準備書面として提出したものをもとにしています。
なお、中央公論2002年11月号で中村尚樹さん(ジャーナリスト)が,「ルポ重度後遺障害者家族の報われない『介護』」の中で,No.19・20の事件に触れています。

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